3000万語の格差 赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ
Thirty million words : Building a Child`s Brain

グリーンバード

今回は本の紹介?

アーリーバード

そうです。ダナ・サスキンドという小児人工内耳外科医の人が、赤ちゃんに対する保護者の話しかけの大事さについて書いた本です。
子供の教育上とても大事なことが書かれているとアーリーバードは思います。
興味がある方は是非読んでみたらいかがでしょうか。

目次

本のデータ

  • タイトル:3000万語の格差 赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ Thirty million words : Building a Child`s Brain
  • 著者:ダナ・サスキンド
  • 訳者:掛札逸美、高山靜子
  • 出版社:明石書店
  • 出版年: 2018年
  • ページ数 :267ページ

アーリーバードが注目したこと

アーリーバード

この本にはたくさんの大事なことが書かれていると思いますが、以下では、アーリーバードが注目したいくつかの点について御紹介します。

1. タイミング

本で書かれているのは、アメリカでの研究の結果、専門職についている家庭の子供と生活保護世帯の子供を対象として、3歳までに子供が聞いた言葉の語数が約3000万語の違いがあったというものです。また、本によれば、「親が話しかける言葉が多いほど、子どもの語彙は速く(増え)、3歳時とその後のIQテストの点数も高かった。ほぼ例外なく。」だったようです。
確かに、話しかける言葉の数が多い方が子どもの語彙が多くなるのはそうだろうな、という気がします。
アーリーバードが注目したのは、別な聴覚に関する研究ケースから、この時期ではなく後の時期に話しかけても同様の効果は得られなかった、という点です。この3歳までという時期での話しかけがとても大事であることを示唆していると思いました。

2. 肯定的な言葉と禁止の言葉

これは、「よくできたね!」と「やめなさい!」との違いということだそうです。

本では、専門職についている家庭の子供と生活保護世帯の子供の間で、「いい子だ」「その通り」という肯定的や応援の言葉と、「ダメな子」「間違ってる」という否定・禁止の言葉とを比較しています。

4歳までの間に、専門職についている家庭の子供は、肯定的・応援の言葉を66万4000回聞いているのに対し、生活保護世帯の子供は10万4000回聞いているそうです。

否定・禁止の言葉については、前者が10万4000回に対し、後者が22万8000回だったそうです。

アーリーバードは、これは、専門職についている家庭、生活保護世帯の違い、という違いということよりも、かけられる言葉の種類が異なることが子供に対して累積的に影響を及ぼすのではないか、ということだと解釈しました。

赤ちゃんの時からそういったことを意識して、なるべく「肯定的や応援の言葉」を話しかけていくことが大事だということだと思いました

3. 命令するか、提案するか

本によれば、保護者が子供に向かって示す「決まり」は、大きく以下の2つに分けられるそうです

命令:子供の意見を制限する・叱責や命令。

提案と促し:子供の意見や主張、選択を引き出す。

そして、「提案と促し」が長期にわたって自己制御スキルを伸ばすことが研究からわかっていて、逆に命令する言葉の圧倒的多数はこのスキルを抑えてしまうそうです。

確かに、命令されると何も考えずに従うだけで良いため、自分で自分の行動を選択する・できるということが伸ばせなくなってしまう気がします。それが何回も繰り返されれば、更にそのことが強化されていくことも理解できます。

一方、自分の選択を促されるような環境であれば、子供の自主性・自己制御ということが育まれていくということなのだと思います。

実生活においては命令しないということはいつもできるわけではないと思います。ただ、子供の選択や意見を促しそれを尊重するという機会をできるだけ増やしてけたらいいですね。

4. 三つのT

本によれば、豊かな言葉の環境を乳幼児に提供するために、以下3つのTから始まることを核としたそうです。

「Tune In (チューイン)」

子供が集中していることに保護者が気づき、それについて子供と話す。

「Talk More(トークモア)」

(子供にでなく)子供と話す保護者の言葉を増やす。どんな言葉を使うかも大事。親がしていることのナレーションをしてあげる。

「Take Turns(テイクターンズ)」

会話の中で、保護者は子供が反応するまで待つ。コミュニケーションを行ったり来たりさせる。

親が子供に話しかける時に、ただ話しかけるのではなく、上記の3つのTを意識しながら子供に話しかけることが大事なのだと思いました。

そのことで、子供が自ら興味を持っている事柄に対し、様々な言葉で聞きことができ、それに対する自分の意見を話す・話せる、という環境を作り出しておく、ということだとアーリーバードは解釈しました。

まとめ

アーリーバード

「3000万語の格差 赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ」では、ご紹介したこと以外にも様々な内容が記されています。
今回ご紹介した内容の意味を深く理解するためにも、ご興味ある方や赤ちゃんを育てている保護者の方は、ご一読してみてはいかがでしょうか?

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (20件)

コメントする

目次
閉じる